小林古径の描いた茄子が、おいしそうに見えた

東京・世田谷区の五島美術館で開催されている「館蔵 近代の日本画展」へ行ってきました。五島美術館が所蔵している、明治から昭和にかけての日本画がずらりと並び、どれもすばらしい作品ばかりでした。
特に目を引いたのは、横山大観作「茄子」と小林古径作「茄子」です。どちらも茄子を茎や葉とともに描いていて、すぐれた作品です。しかしながら両者を見比べてみると、小林古径の描いた茄子の方がおいしそうに見えました。横山大観画伯には大変申し訳ありませんが…。
大観の茄子は水墨画で、平面的に描かれています。一方古径の茄子は色がついていて、立体的に描かれていました。白黒かカラーか、平面的か立体的か。こうした違いがおいしそうに見えるかどうかを決定づけていたのではないかと思います。
とはいえ大観の茄子は、構図やデザインが非常にすぐれていました。
このほか展示作品の中では、竹内栖鳳作「村居」に描かれたミカンや、金島桂華作「富有柿」がおいしそうでした。